- イトーヨーカドー春日部店の閉店から解体工事開始までの経緯
- 解体工事の期間と現在の進捗状況、アスベスト処理の実施状況
- 駐車場や初代店舗跡地を含む周辺エリアの現在の状況
- 春日部駅西口再開発事業の計画内容と今後の開発可能性
イトーヨーカドー春日部店の跡地は、2024年11月の閉店から数ヶ月を経て、2025年4月から本格的な解体工事が開始されました。
52年間地域住民に愛され続け、クレヨンしんちゃんの「サトーココノカドー」のモデル店としても全国的に有名だった同店の跡地が今どうなっているのか、多くの方が気になっているのではないでしょうか。
解体工事はいつまで続くのか、跡地には何ができるのか、周辺の駐車場や初代店舗跡地の状況はどうなのか。
春日部駅西口再開発事業との関連も含めて、現地の最新状況を詳しくお伝えします。
イトーヨーカドー春日部店閉店後の跡地は今どうなってる?解体工事の様子を写真で紹介
- 52年の歴史に幕、クレヨンしんちゃんの聖地として全国的に有名
- 2025年4月から解体開始、2027年4月まで工事継続
- 建物解体のため跡地の予想が難しいが大規模開発の可能性も
イトーヨーカドー春日部店跡地ついに解体工事が始まる

2024年11月24日(日)19時、イトーヨーカドー春日部店が52年という長い歴史に幕を下ろしました。
1972年に開店し、1996年に現在地へ移転して以来、27年間にわたり地域住民に愛され続けた店舗です。
営業最終日には多くの地域住民やクレヨンしんちゃんファンが集い、閉店時間の19時には「ありがとう」という感謝の声が飛び交いました。
店内には「27年間のご愛顧ありがとうございました」との掲示が見られ、5階のイベントコーナーには、閉店を惜しむ声で溢れたメッセージカードが貼りきれないほど集まるほどでした。
同店は、人気アニメ『クレヨンしんちゃん』に登場するスーパー「サトーココノカドー」のモデル店として全国的に有名です。
実際に、3階にあったクレヨンしんちゃんグッズやモニュメントが設置されたブースには、外国人観光客の姿も見受けられました。

閉店後、しばらくして看板に明かりが灯り、SNSで話題になるという一幕も。
しかし、これは数日間だけのことで、話題はすぐに落ち着きました。
その後、建物は数ヶ月間手つかずのままでしたが、2025年4月1日から、ついに跡地で解体工事が始まっています。

イトーヨーカドー春日部店跡地の解体工事はいつまで?

イトーヨーカドー春日部店跡地で2025年4月1日から始まった解体工事。
気になるその期間は、現場の掲示で明らかになっています。

記されていた工期は「令和7年4月1日~令和9年4月28日」
工期が約2年と長期にわたる背景には、アスベストの除去作業も含まれているためと考えられます。
安全確保を第一に、時間をかけて慎重に工事が進められているようです。
解体後のイトーヨーカドー跡地は何ができるのか
イトーヨーカドーを運営するセブン&アイ・ホールディングスによる構造改革の一環として、2025年2月までに全国で33店舗を閉店することを発表し、話題になりました。
イトーヨーカドー春日部店だけでなく、同じ埼玉県内でも以下のような跡地活用が進んでいます。
- イトーヨーカドー加須店 ➡ 閉店後「ヤオコー」がオープン
- イトーヨーカドー食品館新三郷店 ➡「ロピア」が出店決定
- イトーヨーカドー西川口店 ➡「スーパーベルクス」が出店予定
これらイトーヨーカドー跡地は建物をそのまま活用するケースなので、新しいスーパーが出店してスムーズに跡地活用がされる傾向にあります。
しかし、イトーヨーカドー春日部店の場合、建物自体を解体してしまうため跡地に何ができるのか予想が難しい状態です。
ただ、イトーヨーカドー春日部店跡地周辺は春日部駅西口エリア再開発事業のエリアでもあることから、大規模な開発が行われる可能性が高いです。
春日部駅西口エリア再開発事業については後編でご紹介します。

イトーヨーカドー春日部店閉店後の立体駐車場の跡地も解体中|初代店舗と西口再開発との関連
- 立体駐車場も解体中、跡地開発と一体で進行する可能性
- 初代店舗跡地は老朽化進むも手つかずの状態が続いている
- 西口再開発で住宅・商業・教育施設の複合開発を計画
イトーヨーカドー春日部店の駐車場跡地も解体工事中
イトーヨーカドー春日部店には複数の専用駐車場がありました。
特にイトーヨーカドー春日部店の裏側にあった立体駐車場は利用者も多かったと記憶しています。

この立体駐車場も解体工事が進んでおります。
駐車場はそのまま活用されるのかと予想していましたが、解体工事が行われるとなるとイトーヨーカドー春日部店跡地と開発は一緒に進む可能性が高いです。
ちなみにイトーヨーカドー春日部店跡地の北側にある立体駐車場(第2駐車場)は現在、フクちゃんパーキングとして営業中です。
同ビルの1階に入居する「わたなべ歯科」に通われている方などが利用しているようです。

初代イトーヨーカドー春日部店である旧大塚家具春日部ショールーム跡地の今
1972年から1996年まで営業していた初代イトーヨーカドー春日部店の跡地。
後継テナントだった大塚家具ショールームが2018年に閉店して以来、建物だけが手つかずのまま残されています。
かつて初代店舗が営業していた頃、春日部駅西口から店へと続く細い路地は多くのお店で賑わっていました。
建物の前には婦人服のアストリアや雑貨店などが並んで商店街を形成し、日常の買い物客で活気に満ちていた光景が思い出されます。
しかし現在、その通りは人通りもまばらな裏通りとなり、建物自体も薄暗く、どこか寂しい印象は否めません。

この初代の建物は老朽化が著しいため、「こちらから先に解体されるのでは」と予想する声もありましたが、実際には何も動きがない状態が続いています。
そのため地元住民からは、今後の西口再開発によって駅前が再び活気づくことへの期待が寄せられています。
春日部駅西口の再開発事業とは?今後の計画と地域への影響
埼玉県春日部市の「中央一丁目地区」では、春日部駅の高架化と一体となった大規模な再開発事業が進められる予定と言われています。
地元権利者が主体となって進められるこの計画では、以下の3つの目標が掲げられているようです。
- にぎわいのある新たな拠点の創出
- 快適で利便性のある空間づくりの促進
- 安心・安全と環境に配慮した市街地形成
事業の計画区域は約2.6ヘクタールと広範囲で、春日部駅西口の北側に広がるエリアが対象となっています。
具体的には、駅西口改札を背に右側に位置するみずほ銀行や三井住友銀行のある区画から、かつて初代イトーヨーカドー春日部店があった区画までが含まれるようです。
この広い区域を4つの街区に分け、住宅・商業・教育施設を含む複合的な街づくりを段階的に進めていく方針とされています。

春日部駅周辺の再開発とイトーヨーカドー跡地のこれから

春日部市が発表している「中央一丁目地区」の再開発事業計画の地図を見ると、イトーヨーカドー春日部店の跡地は今回の再開発区域には含まれていないことが気になります。
もしかしたら、この跡地については別の再開発事業で活用が進められるのかもしれません。
ちなみに春日部駅西口「中央一丁目地区」の再開発事業は、2024〜2025年度に事業協力者の選定や都市計画決定が進む見込みと言われています。
この再開発では、地域の利便性や魅力の向上を目指した複合的な街づくりが計画されているようです。
- 住宅施設:快適な居住環境の提供
- 商業施設:新たな買い物や飲食スポットの創出
- 教育施設:地域の教育環境の充実
また、春日部駅では2031年度末の完成を目指して高架化工事が進められており、これが完了すれば東口と西口の行き来がスムーズになることで、駅周辺全体の活性化が期待されています。
実際に、2025年6月には駅東口に官民一体の複合施設「コープかすかべテラス」がオープンしており、スーパーマーケットや医療施設、飲食店のほか、ハローワーク春日部や労働基準監督署が入居することで利便性が高まったようです。

このように少しずつですが春日部駅周辺は変化を見せており、街のシンボルの一つだったイトーヨーカドー春日部店が姿を消した今、駅の高架化や再開発事業が地域の新たな発展の起点になっていくでしょう。
今後も定期的に春日部駅西口の再開発や春日部駅の高架化に関する情報を調べ、地元目線で発信していく予定です。
引き続きよろしくお願いします。
イトーヨーカドー春日部跡地の解体工事の状況や春日部西口再開発計画のまとめ
以下、記事のポイントをまとめます。
- イトーヨーカドー春日部店は2024年11月24日に52年の歴史を終えて閉店
- 1996年の移転から27年間、地域住民に愛され続けた
- クレヨンしんちゃんの「サトーココノカドー」のモデル店として全国的に有名
- 最終日には多くの住民やファンが集まり感謝の声で溢れた
- 2025年4月1日から解体工事が開始され、2027年4月28日まで継続予定
- 解体工事ではアスベスト除去など適切な処理が実施されている
- 立体駐車場も解体工事中で、跡地開発と一体で進む可能性が高い
- 他のイトーヨーカドー跡地は建物活用でスーパーが出店する傾向
- 春日部店は建物解体のため跡地の用途予想が困難
- 春日部駅西口再開発事業の一環として大規模開発の可能性
- 再開発では住宅・商業・教育施設を備えた複合的な街づくりを計画
- 2031年度の高架化工事完了に向けて段階的な整備が進む予定